withコロナの時代に、昭和な男性上司は必読すべき一冊ー小室淑恵・工藤真由美「仕事を任せる新しいルール」

2020年6月29日月曜日

仕事術

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 有能な人ほど、部下や任せた人の仕事のレベルが気になって、なかなか思い切った権限移譲や仕事の委任ができない傾向があるのだが、自分の時間は限られているし、残業の制限されている中、いや応なしに「仕事を任せる」ことを迫られてきたのが「beforコロナ」のビジネス環境。


ところが「withコロナ」の時代になって、部下や同僚との物理的に接近しての仕事は、これからの感染流行によってはいつ断絶するわからないし、そもそもリモートが当たり前の仕事環境が突然出現しています。


そうした中、一定の高いレベルで、継続的に仕事を進めるには、リモートワークの状態でも、仕事を委任して危険分散をはかりつつ、部下のモチベーションを維持する。そんなマネジメントがすべての管理職に求められるようになってきています。

本書「小室淑恵・工藤真由美「仕事を任せる新しいルール」(かんき出版)」はそうしたビジネス環境の中で、改めて再確認しておきたい「仕事の任せ方」のノウハウがアドバイスされている一冊です。


【構成と注目ポイント】


構成は


まえがき

序章 今、「任せる」ことが求められている理由

第1章 これからはチームの総力戦

第2章 部下を動かす即効フレーズ15

第3章 任せ上手は、部下を深く知っている

第4章 やる気を引き出して任せる

第5章 どんな社員も戦力に変える任せ方

第6章 任せたあとのフォローのしかた

あとがき


となっているのですが、当方がこの「withコロナ」の時代に改めて、「仕事の任せ方」のノウハウを再注目するのは、


①リモートワークの普及で直接仕事ぶりを監督することが不可能になったので、仕事を任せて、成果を確認するマネジメントに主軸が移りつつある

②感染症は誰でも罹る可能性を秘めていて、強制的な職場からの隔離が必要となる。なので、いつでも代理が立てられる仕組みをつくっておかないといけない


というところにあります。


①については、今までの同じフロアにいることを前提とした社員管理ではうまくいかないことは自明のことで、例えば本書で提案されている


部下のことを知るために、私が戦略的に実行しているのは、当社独自の「朝メール」「夜メール」と定期的な面談です。

「朝メール」とは、「A社向け営業資料作成 11¨15~11一45」というように、その日の仕事の予定時間を見積もり、朝、仕事をはじめる前にチームの上司、同僚全員ヘ一斉メールするものです。

このとき、仕事に優先順位をつけることがポイントです。リーダーはその時間の見積もりと優先順位を見て、修正すべき点があれば、本人に指示します。

「夜メール」は、実際にその日の仕事が予定どおりに進んだかどうかの報告です


といったようなノウハウを活用することが必要になってくるのではないでしょうか。


そして、②については、本書でも紹介されている「桶の理論」


桶の胴体に使う木材は、同じ背丈にしなければ桶として本来の機能を発揮することができない。

たとえ一本でも背丈の低い本材があれば、そこから水が漏れ出てしまい、結局その低い背丈分の水しか入れることはできない


が象徴しているように、今までは少数のパフォーマンスの高い社員に頼っていればよかったものが、「withコロナ」の時代には、非常にリスクの高いやり方に変わってきてしまっているというところにあります。


当然、これは今までも準備しておかないといけなかったことなのですが、今回の新型コロナ禍で顕在化した課題であるといえるのですが、ここにリモートワークの問題が絡んで、長期的・短期的、両方のモチベーション管理が必要になってきている、ということなんでしょう。


このへんは、女性の特徴を活かした、「柔らかなマネジメント」で定評のある筆者の「ほめるマネジメントの徹底」とか


相談のときは「それで、あなたはどうしたいの」と、部下の考えを尋ねます。

ですが、部下から「私だったらこうするんですけど、そのとき難しいのはここなんです」という具体的な解決法が返ってきた場合は、「それならそこはこうしたら」と、なるべく部下の判断を尊重し、難しい点だけをアドバイスするようにしています。

その答えを聞き、本当にどうしていいかわからなそうなときは私の考えを披露します。


といったやり方の数々はは参考になるんじゃないでしょうか。特に、


新しい仕事を任せるときは「絶対できる」と上司が太鼓判を押してあげることです。 それによって部下は不安をなくし、モチベーション高く新しい仕事に挑めるに違いありません。

とくにこの言葉は女性社員に有効です。女性は「一つの仕事で成功しても、それによって別の仕事もできるとは思わない人」が多いからです。


といったところは、当方には「目鱗」でありました。


【レビュアーからひと言】


「beforコロナ」の時代と「withコロナ」の時代ではビジネスのやり方も、求められる「働き方」も大きく変化するのでは、という予測がされてます。

ソーシャルディスタンスや感染回避がより求められる中で、物理的にも心理的にも、より「リモート」を意識したマネジメントがマネージャーには必要となってきます。


本書の提案する「仕事の委譲」と「モチベーション維持」そして、そのマネジメントは、これからの「withコロナ」の時代に着目しておきたいビジネス・スキルではないでしょう

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日本一の人口最少県の住人。地方公務員、社会福祉法人役員を経て現在、行政書士開業中。

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